ピックアップテーマ
 
テーマ一覧
 
スペシャルコンテンツ一覧

タンカー事故防止の基準適用を猶予、IMO・国交省

2020年4月8日 (水)

行政・団体国土交通省は7日、国際海事機関(IMO)が大型タンカーの大規模事故防止を防止するために策定した目標指向型構造基準(GBS基準)について、当初7月1日以降に引き渡される船舶に適用するとしていたが、新型コロナウイルスの影響を受けて引き渡しが遅れたものについては同基準の適用を猶予する要請(回章)が発行された、と発表した。

▲大規模事故のイメージ(出所:国交省)

同基準は、150メートル以上の油タンカーとばら積み貨物船に適用されるもので、「安全で環境にやさしい船舶を設計・建造すること」を目標に、これを達成するための設計寿命、環境条件、構造強度、疲労強度、残存強度、防食措置、構造の冗長性、水密性、風雨密性の確保――などの基準を定めている。

IMO事務局は、新型コロナウイルスの感染拡大により世界的に船舶の建造遅延が発生していることから、加盟国に対し、適用期日より前に引き渡し予定だった船舶については、同船を期日よりも前に引き渡された船舶として認めることができる制度を検討するよう要請した。

日本の国土交通省はこの要請を受け、適用を猶予すべきと考えられる船舶については、船舶国となる外国の政府に対して働きかけを行うとともに、日本籍船の場合は、適用を猶予するよう必要な措置を講じる予定だとしている。