村田製がRFID活用した医療物流管理の導入支援

サービス・商品村田製作所は26日、RFIDシステムを医療材料の検品作業や在庫管理の現場に手軽に導入できるよう、RFIDミドルウェア「id-Bridge」（idブリッジ）を活用した物流管理業務向けトライアルサービスを開始すると発表した。

「idブリッジ」は、RFID関連機器の制御や取得したデータの集計・フィルタリング、上位システムとの接続――などの役割を果たすRFIDミドルウェアのウェブアプリケーションで、基幹システムと各RFID機器との間でデータ連携を行う。

一般的に基幹システムとの連携を前提としたシステム構築には大規模な投資が必要となるが、単独で稼働可能な同アプリは低価格でRFIDシステムを導入し、効果を検証することができる。また、導入後に基幹システムとの連携を希望する場合には、ミドルウェア内にデータ連携の追加インターフェースを開発することもできるという。

▲「idブリッジ」の利用イメージ（出所：村田製作所）

医療機器業界では、流通経路や取引形態が複雑なため、メーカー各社の物流管理や市場在庫把握が喫緊の課題となっている。特に、高度管理医療機器に分類される整形インプラント製品や血管カテーテル・ステントなどの循環器製品などは、医療機関への製品の出荷・返却に伴う検品作業や棚卸業務に多大な時間とコストが発生している。

同社はトライアルサービスを通じ、医療材料の物流管理に最適なソフトウェアとハードウェアの提供から導入時の現場調整までを一貫して支援することで、機器の相性や電波の利用環境に左右されない安定したシステム環境の構築を実現する。

なお、「idブリッジ」は一般的な物流業務や物品管理に必要とされる基本機能を備えており、医療分野以外の幅広い用途に適応するという。

■システム構成例（出所：村田製作所）