認証・表彰経済産業省は、東京証券取引所と共同で「デジタルトランスフォーメーション銘柄(DX銘柄)」を選定し、25日に「DX銘柄2020」選定企業35社と「DX注目企業2020」21社を発表した。
DX銘柄の選定は、東証上場企業の中から「DXを推進するための仕組みを社内に構築し、優れたデジタル活用の実績が表れている企業」を紹介する取り組み。2020年度のグランプリには、小松製作所とトラスコ中山が選ばれた。
機械工具卸売商社のトラスコ中山は、ことし1月に基幹システム「パラダイス」を刷新。物流関連の機能では、送り先に最も近い物流センターを自動選択して出荷する仕様に変更したほか、販売実績から在庫化すべき商品を自動で提案・選定・発注する機能を追加し、即納サービスを強化した。
また、2018年10月には最先端の物流機器を導入した物流倉庫「ロジスティクスワンダーランド」(埼玉県幸手市)を開設しており、デジタル技術と物流機器の組み合わせで40万アイテムの在庫管理・入出庫を行っている。
グランプリの選定にあたっては、「さまざまなソースからデータを収集し、AI(人工知能) などを活用してデータを分析、これを自社の独創力としてサービスに転換するサイクルを柔軟に回すことに成功している点」や、「DX施策を KPI(評価指標)化し、具体的なKPIをリアルタイムで経営判断に活用している点」などが評価されたという。
このほか物流企業では、DX銘柄に選定されていない企業の中で総合的評価が高かった「DX注目企業」にSGホールディングスが選定されているほか、物流関連の取り組みによってサッポロホールディングスも「DX注目企業」に選定されている。
■DX銘柄2020一覧
■DX注目企業2020一覧