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4−6月の大手アパレル在庫月数、2-8割増で過大水準

2020年8月27日 (木)

調査・データ小売業の在庫問題解決を目指すクラウドサービス運営会社のフルカイテン(大阪市福島区)はこのほど、新型コロナウイルスの感染拡大の影響で売上が大きく落ち込んだアパレル企業の4-6月期の在庫月数と在庫回転率を分析した。

需要の消失が経営に与えたインパクトを在庫(棚卸資産)量の視点から定量的、客観的に計測したもので、大手8社のうち7社で在庫月数が増加(前年同期比)し、1.8倍に延びた会社もあった。各社の増加率は20.1%から77.8%までの範囲でバラついた。

在庫月数は4-6月の売上規模を基準に、6月末時点で「何か月かけて売り切れる量の在庫を持っているか」を示すもので、この結果に同社は「新型コロナウイルスの新規感染者数は7月以降も高止まりしており、影響は依然として収束が見通せないことから、売上に対して在庫が過大な状態」だと指摘している。

一方、6月末の「在庫」は8社のうち6社で増加したものの、増加率が6%から14.2%までの範囲にとどまったことについては「2020年秋冬ものの仕入れを大幅に絞っている現状」が浮き彫りになったとみている。