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ロボット導入「待ったなし」の物流現場へ

2020年9月23日 (水)

ロジスティクス新型コロナウイルスの影響で省人化や自動化が加速している。物流ロボットの導入に「基準となるものがあるのか」「どのようなポイントを見れば良いのか」、物流ソリューションを手がけるGROUND(東京都江東区)の営業本部・営業マネジャー磯部宗克氏に話を聞いた。

物流現場へのロボット導入が当たり前の時代に突入した。搬送ロボットやパレタイズロボットを荷主企業が大規模倉庫へ導入することが目立つ一方で、3PL物流企業や中小倉庫へのロボット導入は、まだハードルが高い。どんな商材や倉庫にロボットが適しているのか。

「大きな投資が難しいが、限定される範囲で導入したい場合は既存の運用に沿うロボットが適しているだろう。協働型のロボットであれば大規模な工事は必要ないため、既存オペレーションに待ち時間を発生させないことも導入促進の理由になるのではないか。

例えば、人と協働しながら作業支援を行う自律型のロボット『PEER』(ピア)は、既存の設備やオペレーションを活かし、短期間での導入を実現する」

操作方法はシンプルで初心者にも難しいトレーニングが不要。PEERはゾーンと呼ばれる作業者が担当する範囲のピッキングポイントに自ら移動し、作業者を待つ。

(出所:ゾーンピッキングのイメージ図)

作業者がピッキングした商品はロボットが次のピッキングポイントまで運んでくれるため、作業者の歩行数を大幅に低減できる。作業生産性を2倍程度まで向上させるので、費用対効果も分かりやすい。

取り扱う商材の目安は「基本として、バスケットに乗る商材が適していることはもちろん、ケース品より、アパレルなどの衣料品や雑貨・電子部品など小物のバラ商品が適している」。ケース品が載せられるオリコンサイズ50リットルのアタッチメントも開発中という。

倉庫の規模感も検討の大きなポイントとなるが、「500坪がひとつの目安。最小でも200坪以上が運用も効果も適しているし、導入インパクトも出やすい」。200坪から効果が見込めるのであれば、検討できる現場も増えるのではないか。

初期導入の台数設定も悩ましいが、「物量データとレイアウトから試算し、基本的にはピッカーが手待ちにならない台数を設定する。ピッキングから次のロボットを見つけるまでの秒数や、ピッキング数により設定可能で、作業者ひとりに対してPEERは3、4台が目安」となり明解だ。

イレギュラーな物量増加への対応は、ハンディターミナルで応援することが適している。繁忙期のみ台数を増加させるレンタルも検討中とのことで、運用上で気になるカスタマーサービスやメンテナンスは、同社が直接対応する。

「まずは、試してみたい」という企業に対しては、物流データを提供して要件を確定させたうえで、インターネット回線を準備するだけで試すことができる「お試しプログラム」も提供する。有償だが、期間中はエンジニアが張り付くなどサポートも手厚い。

同社は、PEER以外にもABC分析や人員配置・バッチなどAI機能を使い「物流の最適化」を提供するDyAS(ディアス)も用意している。ソフトウェアのみでも利用できるが、ロボットなどのハードウェアと併用することで大きな相乗効果が見込める。

現在は、新型コロナウイルスの影響に苦しむBtoC店舗向けに、バラピッキング用途でPEERの導入を提案することも検討している。

「これらのソリューションで物流が可視化できることで、現場マネージメントへリーチしていきたい。今後は、集積データを業態別に整理して物流の最適化を加速していくになるだろう」(磯部氏)