調査・データ全日本トラック協会(全ト協)は18日、「2024年度版トラック運送事業の賃金・労働時間等の実態」を発表した。
調査によると、全職種の1人1か月平均賃金は34万1800円となり、前年度比6.7%増加。年間賞与の1か月平均額を加えた月額は38万8700円で、こちらも同5.5%増えた。男性運転者の賃金は、賞与込みの月額で40万4100円に達し、6.3%上昇。職種別にみると、1か月平均賃金が最も高いのはけん引運転者の40万4200円で、次いで大型運転者が37万9600円と続く。
調査結果によると、男性トラック運転者の1人1か月平均賃金は36万300円で、7.4%増加した。賃金水準は上昇傾向を示したものの、依然として変動給の割合が高いなど、構造的な課題も浮き彫りになった。賃金構成に目を向けると、男性運転者の平均では、給与総額に占める「変動給」の割合が41.6%に達した。特に大型運転者ではこの比率が47.1%とさらに高くなる。変動給の内訳は、時間外手当が48.5%、運行手当などの歩合給が44.9%を占めており、長時間労働や走行距離に依存する賃金体系が根強い実態を示している。
従業員の年齢構成では、男性運転者の平均年齢が49.7歳と、前年の49.0歳からさらに上昇した。全職種平均でも48.5歳(前年47.6歳)となり、業界全体の高齢化が進行中だ。年齢階級別の賃金(賞与込み、男女総合)では、20-29歳を100とした場合、50-59歳の層が126.8でピークを迎える賃金カーブを描く。この調査は、24年10月から11月にかけて貨物運送事業者4625社を対象に行い、565社から有効回答を得た。
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