財務・人事三井倉庫ホールディングスが4日に発表した4‐9月期(2021年3月期第2四半期)決算によると、巣ごもり消費の拡大を背景に家電メーカーから受託している物流の取り扱いが好調に推移し、上半期の営業利益、経常利益、四半期最終利益のすべてで過去最高益を記録した。
新型コロナウイルスの影響で海上、航空フォワーディング業務の取り扱いが減少し、売上高は1189億円(前年同期比3.8%減)で47.4億円の減収となった。
主力の物流事業は海上、航空フォワーディング業務や業務用産業機器、港湾運送業務のコンテナ取扱量の減少が減収要因となったものの、新型コロナウイルスの影響で家庭消費が拡大したことを受けて家電メーカー物流が増加。これに加えて荷主企業が徐々に生産活動を再開し、物流量が回復基調に入ったことで調達物流の取り扱いも増加、航空貨物輸送の運賃も高騰した。
一方、販管費は減少し、注力しているソリューション型物流業務が新規に立ち上がったほか、前の期に開始した医薬品物流が寄与するなど、営業利益は14.3%増の67.1億円に達し、四半期最終利益も44%増の50.4億円となった。
下期も家電メーカー物流などが好調に推移する見通しで、荷主企業の間でサプライチェーンを見直す動きが進んでいることから、同社が取り扱う貨物は増加が見込まれるとして、通期は売上高円2340億円(前期比2.9%減)、営業利益140億円(18.6%増)、最終利益80億円(25.1%増)を予想している。
■決算集計(見出し:年/決算期/四半期、[]:前年同期比、単位:百万円)21/3/中間 | 21/3/1Q | 20/3/通期 | 20/3/3Q | |
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売上高 | 118,949 [-3.8%] | 56,517 [-7.3%] | 241,080 [-0.3%] | 184,974 [0.4%] |
営業利益 | 8,072 [14.3%] | 3,207 [-4.6%] | 11,808 [-1.5%] | 10,383 [1.1%] |
最終利益 | 5,040 [44%] | 2,035 [11.2%] | 6,395 [23.2%] | 5,407 [26.6%] |
売上高営業利益率 | 6.8% | 5.7% | 4.9% | 5.6% |