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ネット注文・店舗受取をECカートシステムに実装

2020年11月6日 (金)

EC食品・ギフト向けECサイト構築クラウド型カートシステム「aishipGIFT」(アイシップギフト)を提供しているロックウェーブ(滋賀県大津市)は6日、ユーザーがECサイトで注文した商品を任意の店舗で受け取ることができる「店舗受取機能」を、クラウド型カートシステムとして初めて実装したと発表した。

「店舗受取」は、店舗側と商品代金のやりとりが発生しないのが特徴で、ユーザーはインターネットで注文した商品を指定した日時・店舗で待ち時間なく受け取ることができる。

飲食店では、注文までの待ち時間と料理ができ上がるまでの待ち時間が発生しないほか、ギフトラッピングやフラワーギフトの待ち時間も発生しない。導入店舗にとっては、来店時の「ついで買い」が期待できるほか、客単価を上げる効果も期待できるという。

この機能は、同社の「アイシップギフト」を導入している店舗であれば、初期費用・月額費用なしで利用可能。「アイシップギフト」は、充実したギフト専用機能を持つショッピングカートを搭載し、出荷日管理や三温度帯対応など、食品・メーカー向け機能に強みを持っている。

需要急増が見込まれる店舗受取

既にいくつかのショップでは実施済みとなっているが、BOPIS(Buy Online Pick-up In Store)もしくはC&C(Click&Collect)の普及は今後も拡大が見込まれる。アメリカのウォルマートではすでにほぼ全店舗でサービスを提供しており、競合他社も追随する動きが活発だ。

EC専業に押されがちだった実店舗販売だが、このBOPISのようなサービスには、ECの弱点を補う強みがいくつかある。特に生鮮品のような置き配になじまない日用食材については、その特性が顕著に表れている。

導入店舗では、テナントが抜けて閑散としがちなフードコートや、駐車場との接続に便利な区画を受取専用コーナーとして改装・拡張する動きが広がり、サービス対象品の拡充も日々なされている。聞いたところによると、店舗受取に来た客の30%以上が追加購入してゆくのだとか。同一顧客による購入額アップは店にとって何よりの余禄だ。

「十数秒で済む受け取りのために、配達指定時間枠の数時間を在宅しなければならない」という現状に不満を持つ購入者に好評である因果は理解に易い。(企画編集委員・永田利紀)