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NTCが画像認識AIのモニター募集、検品省力化

2020年11月19日 (木)

サービス・商品NTC(東京都豊島区)は19日、スマートフォンやタブレットのカメラで商品のパッケージやラベルを撮影することで商品名や型番などを自動認識し、検品業務を省力化できる「画像認識AIソリューション」のモニター企業を募集する、と発表した。

同社の画像認識AIソリューションは、商品のマスターデータとパッケージやラベルなどの商品画像データを紐づけることで、スマートフォンで撮影した商品を判別し、出荷検品ができるようになるもので、これまで検品担当者が人の目で行っていたパッケージやラベルの確認、マスターデータとの突き合せ確認などの作業が瞬時に完了する。

利用希望企業に対し、一週間程度の小規模なPoC(概念実証)を実施し、あらかじめ画像認識AI導入の目的や対象商品などをヒアリング。判別精度など目的に合わせた検証項目をすり合わせ、学習用の画像データの準備を終えた後、同社が検証項目に合わせてPoCを行う。

レポートの結果、継続判断となった場合は、対象商品を増やした状態で画像認識AIの精度を検証したり、導入後の業務フローをすり合わせたりし、システムを設計するなど「次のステップ」を提案するとしている。

■問い合わせページ
https://www.ntc.co.jp/news/news-service/majaringai-wh-pressrelease

業種によっては需要大

既報の「mysizeis.clothes」(画像認識AIにより洋服の画像から自動で採寸を行うサービス)と同じく、他業種でもAIの画像識別機能には効果が期待できる。

たとえば管材・電材業が扱う、ネジやボルト、ワッシャーや結線、刃先や研磨などの資材や部品類は、ミリ単位のサイズバリエーションが通常だ。したがって、ひとたびバラ状態となってしまうと、人間の視覚や触覚では、それらが属するSKUを判別するのが困難だ。もちろん品名・品番などの識別情報はどこにも記されていないし、バーコード貼付やタグ付けもできないほど小さい。

そういった工業用部品や交換用の部材を入荷検品、仕分、ピッキング時のミスチェックや返品再入庫時の該当SKU照会に利用できれば、抜本的改善が得られる物流現場は数多い。

箱単位での取り扱いではなく、バラ出荷を販売サービスとしている事業者にとっては、新規入荷や返品再入荷時の誤判別・誤ロケ入れ、誤ピックなどを原因とする恒常的な在庫差異解消への決め手となるだろう。(企画編集委員・永田利紀)

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