財務・人事飯野海運が10日発表した今3月期第3四半期(2020年4-12月期)連結決算は、売上高が659億2500万円(前年同期比1.2%減)と減少したものの、ケミカルタンカーや大型ガス船の市況が一時的に高騰したほか、ビル事業も堅調に推移していることから、営業利益は55億7300万円(88.1%増)と改善。四半期最終利益は53億7700万円(2.6倍)となった。
外航海運事業は基幹航路の中東域から欧州向け、アジア向けの数量輸送契約荷加え、市況高騰時に高運賃のスポット貨物を取り入れたほか、復航でも北アフリカからの燐酸液やアジア域からのパームオイルなどの貨物を取り込み、収益を確保した。
米国オペレーターとの合弁事業は、数量輸送契約と効率的なスポット貨物の集荷で稼働を維持。大型ガス船ではLPG船、LNG船ともに既存の中長期契約を中心に安定収益を確保した。
通期は売上高880億円(前期比1.3%減)、営業利益67億円(68.5%増)、経常利益64億円(85.2%増)、最終利益61億円(61%増)を見込む。
■決算集計(見出し:年/決算期/四半期、[]:前年同期比、単位:百万円)21/3/3Q | 21/3/中間 | 21/3/1Q [前年同期比] | 20/3/通期 | |
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売上高 | 65,925 [-1.2%] | 43,238 [-3.8%] | 21,875 [-4.9%] | 89,179 [5.1%] |
営業利益 | 5,573 [88.1%] | 3,923 [253.1%] | 2,630 [721.9%] | 3,976 [-16.9%] |
最終利益 | 5,377 [161.9%] | 3,212 [705%] | 3,021 [ - ] | 3,788 [-19.1%] |
売上高営業利益率 | 8.5% | 9.1% | 12.0% | 4.5% |