出光、アクセンチュアと燃料陸送クラウド管理

荷主出光興産とコンサルティング企業のアクセンチュアは19日、「燃料輸送の業務変革に向けた輸送管理プラットフォーム」の運用を開始したと発表した。陸上輸送の業務フローの大部分をクラウド上でリアルタイムに一元管理し、石油元売と取引先、運送会社、全国6400か所のガソリンスタンドなどの関係者が、必要な情報を共有・分析できる仕組みを構築する。

蓄積するデータは、配車計画や関係者との連携状況、ガソリンスタンドへの配送状況、荷積・荷卸実績など。そのほか、タンクローリー900台に搭載したタブレット端末から、車両の位置情報や作業状況などもリアルタイムに収集する。

出光興産は、これまでは難しかったリアルタイムなデータに基づく輸送計画の精緻化や、輸送オペレーションの効率化が可能になる。そのほか、関係者との連携強化や、配送経路の最適化による二酸化炭素の排出削減に寄与すると説明している。

アクセンチュアは同プラットフォームに関する構想から設計、開発、既存システムとの連携など、導入に至るまでを全面的に支援した。出光興産によれば「荷卸現場へのタブレット導入は、業界でも新しい試み」で、乗務員用アプリの開発にあたっては、アクセンチュアが乗務員の実態調査を踏まえて、業務シナリオに沿った設計や、直感的な操作を可能にするUI（ユーザーインターフェイス）のデザインなどを支援したという。

▲タンクローリー乗務員用アプリの画面（出所：出光興産）