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物流倉庫の開発を加速──ロンコ・ジャパン福西社長

2021年3月29日 (月)

▲福西社長(写真提供:ロンコジャパン)

ロジスティクス関西・中部エリアを中心に物流関連事業を展開する、ロンコ・ジャパン(大阪市東成区)の福西靖之社長はこのほど本誌のインタビューに答え、ロジスティクス事業や運輸事業などのコア事業に加えて、不動産の開発・投資事業に注力する考えを示した。すでに関西で15施設、中部で5施設を稼動中の物流倉庫ブランド「プロフィットマート」の全国展開を加速し、開発・投資事業の年間の利益を2020年度の2.5億円から、25年度までに6億円へと引き上げる考え。

福西氏は「今後は物流会社のノウハウを取り入れた、使い勝手の良い、中規模の倉庫に力を入れたい」と述べるとともに、まずは西日本における知名度とブランド力を強化する考えを示した。同社は昨年10月に新会社の「ロンコ・インベストメント・マネジメント」を設立。物流施設開発に関するコンサルティング業務やアドバイザー業務から取り組みを開始し、集団投資スキームにおける金融商品取引業者の登録を進めている。

プロフィットマート(PM)の現況に関しては、2月に開設した延床面積4190坪の「PM愛西」(愛知県愛西市)の土地と物流施設を、三井物産ロジスティクス・パートナーズ(東京都千代田区)が運用する投資法人に売却したことを説明。また、今月1日には延床面積3725坪の「PM尼崎」(兵庫県尼崎市)をオープンし、すでに満床で稼働していることを強調した。

▲「PM高槻II」の完成予想図(写真提供:ロンコ・ジャパン)

加えて2021年は、5月1日に「PM高槻II」(大阪府高槻市)、6月1日に「PM茨木彩都」(大阪府茨木市)を追加することもアピール。PM高槻IIは延床面積6318坪、PM茨木彩都は延床面積9420坪で、ともにPM愛西とPM尼崎を大きく上回る規模という。22年には関西2施設・中部1施設の開設が決定しており、詳細は非公開ながら23年についても複数施設の計画が進行中であることにも言及した。

福西氏は、近い将来には需要を見据えつつ、すでに支店を置いている関東エリアでの新規開設や、3温度帯の冷蔵冷凍倉庫の開発にも挑戦する考えを示した。長期的には物流施設の数を50施設にまで増やすという。そのほか3PL事業について、コンビニエンスストアなどの食品物流に関心を示したほか、沖電気工業と共同で実験した配送計画自動化技術などをはじめとする、DX(デジタルトランスフォーメーション)事業にも強い意欲を見せた。[編集部]

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