財務・人事商船三井が4月30日に発表した2021年3月期の通期連結業績は、売上高が9914億円(14.2%減)、営業損失が53億円(前年度は238億円の黒字)、経常利益が1336億円(2.43倍)、最終利益が901億円(2.76倍)となった。
通年でコロナ禍の影響を受け、営業利益は赤字となったものの、経常利益は持分法適用会社のオーシャンネットワークエクスプレス(ONE)の需要増と運賃市況の堅調により大幅に増加した。なお、同社は今年に入り経常利益の上方修正を2回実施している。
セグメント別では、ドライバルク船事業の売上高は2221億円(19.8%減)で、経常損益は42億円の赤字(前年度は120億円の黒字)。エネルギー輸送事業の売上高は2875億円(3.6%減)で、経常利益は297億円(17.1%増)だった。製品輸送事業の売上高は3964億円(16.9%減)で、経常利益は1026億円(15.2倍)だった。
製品輸送事業のうち、コンテナ船事業の売上高2205億円(3.1%減)、経常利益は1171億円(28.5倍)。アジアでのコンテナ不足などによりスポット賃率が前年度を大幅に上回ったこと、燃料油価格が安値圏を維持したことなどから、大幅な増益となった。
通期は売上高1兆600億円(前期比6.9%増)、営業利益280億円、経常利益1000億円(25.1%減)、最終利益900億円(0.1%減)を見込む。
■決算集計(見出し:年/決算期/四半期、[]:前年同期比、単位:百万円)21/3/通期 [前年同期比] | 21/3/3Q [前年同期比] | 21/3/中間 [前年同期比] | 21/3/1Q [前年同期比] | |
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売上高 | 991,426 [-14.2%] | 731,684 [-15.6%] | 484,686 [-15.6%] | 251,471 [-11.2%] |
営業利益 | -5,303 [ - ] | -1,082 [ - ] | -4,222 [ - ] | -5,126 [ - ] |
最終利益 | 90,052 [176%] | 64,409 [32.8%] | 30,251 [18%] | 5,491 [-55.3%] |
売上高営業利益率 | -0.5% | -0.1% | -0.9% | -2.0% |