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トヨタと福島県が水素活用、トラックは燃料電池に

2021年6月4日 (金)

環境・CSR福島県とトヨタ自動車は4日、パートナー12社などとともに、同県で開発・製造する水素を活用する「新たな未来のまちづくり」に向けた社会実装の検討開始を発表した。スーパーマーケットやコンビニエンスストアへの配送用車両に燃料電池(FC)トラックを導入するなど、水素エネルギーを活用してカーボンニュートラルなサプライチェーンを構築する。

福島県は、震災からの復興と未来の水素社会の到来に向けて水素技術開発などに注力しており、昨年には新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)などが浪江町に世界最大級の水素製造施設「福島水素エネルギー研究フィールド(FH2R)」を開設。そのほか、ことしに入ってからも住友商事が浪江町と水素エネルギーの活用に関して連携を開始するなど、各種の取り組みが進行している。

今回のプロジェクトには、トヨタ自動車とカーボンニュートラル化に関して協業する日野自動車やいすゞ自動車も参画。また、トヨタ自動車などとFC小型トラックの導入を視野に入れた検討を開始しているセブンイレブン・ジャパン、ファミリーマート、ローソンのコンビニ大手3社、イオン、NEDOなども加わる。

スーパーなどへの配送に関してはFCトラックを導入し、FH2Rで製造した水素を活用。また、また、コネクティッド技術により運行管理や水素充てんのタイミングなどを最適化し、地域の実情に応じたエネルギー管理を実践するとしている。トヨタ自動車と福島県によれば「日本に多い30万人規模の都市での『水素のある暮らし』の実装モデルを作り、同規模の都市に展開」する考え。

そのほか、県内の各地域のニーズや課題に対応するための、FCによるキッチンカーやドクターカーなども導入する計画。県内の店舗や工場などでも水素エネルギーを活用する。