話題セイノーホールディングス(HD)と北海道上士幌町、ドローン開発スタートアップのエアロネクスト(東京都渋谷区)、電通の4者は11日、ドローンの活用などに関する包括連携協定を締結した。個宅へのドローン配送実証実験や、セイノーHDとエアロネクストが推進するドローン配送と陸上輸送の融合プロジェクト「SkyHub」(スカイハブ)の社会実装に向けた検討を進める。
上士幌町は昨年12月の第4回「ジャパンSDGsアワード」で内閣官房長官賞を受賞したほか、SDGs(持続可能な開発目標)の達成に向けた優れた取り組みを提案した自治体として、内閣府の2021年度「SDGs未来都市」に選定されている。今回の連携においては、ドローンを含む各種の高度技術の活用により、物流や農業、観光、カーボンニュートラルなどさまざまな分野で「スマートでサステナブルな社会を世界に先駆けて実現し、全国自治体のロールモデルとなる」ことを目指す。
11日に実施された調印式では、上士幌町の竹中貢町長が「官民が連携し、行政だけでは解決できない物流や買い物弱者の課題に先駆的に取り組みたい」と挨拶。セイノーHDの河合秀治執行役員は「ドローンは省人化・無人化の領域で期待するテクノロジーの一つ。上士幌モデルでは物流が担う役割やテクノロジーの実装が、いかに住みやすい環境づくりと住民サービスにつながるかを追求したい」と述べた。