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北海道上士幌町で先進的ドローン配送の実証実験

2021年10月7日 (木)

ロジスティクスイノベーションチャレンジ実行委員会(実行委員長:竹中貢・上士幌町長)と、karch(北海道上士幌町)、セイノーホールディングス(HD)、エアロネクスト(東京都渋谷区)、経済産業省北海道経済産業局の5者は7日、上士幌町においてドローンを活用した複数の先進的な配送実証実験について発表した。

(出所:エアロネクスト)

今回の実証実験は、ことし8月に上士幌町、セイノーHD、電通、エアロネクストの4者が締結した、ドローンを含む次世代高度技術の活用による「持続的な未来のまちづくり」に関する包括連携協定に基づく取り組み。農業や観光振興やカーボンニュートラルと利便性が両立した持続可能な地域交通・物流の確保と住みやすい環境づくり、新たな観光コンテンツ開発に取り組んでいる。

広さ1700ヘクタール、東京ドーム358個分の面積を誇る日本一広い公設牧場「ナイタイ高原牧場」で、ドローンを活用した新たな観光商品開発の実証実験を実施。ナイタイテラス内にグランピング特設サイトを設え、利用者がオーダーしたドリンクと十勝ナイタイ和牛ステーキを麓からドローンで配送した。ナイタイ高原牧場での特別な過ごし方を演出する観光商品として将来的に実施を検討していく。

上士幌町の中心地から離れた農村地域に住む交通弱者への買物支援を想定し、食料品をドローンで個宅へ配送する実証実験も実施。廃校となった小学校に地元スーパーの荷物を一時在庫したうえで、注文のあった商品を購入者の自宅の敷地内にドローンで直送した。町民が、タブレットからあらかじめ用意された地元スーパーの食料品の詰め合わせを注文できるアプリを活用して「ごはんセット」を注文。2分後には自宅前にドローンが着陸し、商品が届けられた。

ノベルズ(北海道上士幌町)の協力のもと、牛の乳房炎の検体(乳汁)の配送をテーマに、温度管理・振動・ドローン配送と陸上輸送との連携・配送後の検査品質評価などの一連の実証を行い、配送など課題の多い畜産業界全般におけるスマート物流の実装可能性も検証。ドローンを活用した牛の検体の一連配送の実証は、日本初の試みだ。