世界の港湾運営市場、今後6年間で年2％成長と予測

ロジスティクスレポート・オーシャンは23日、世界の港湾・ターミナル運営市場について、2021年からの6年間で年率2%以上のペースで成長するとの予測を明らかにした。新型コロナウイルス感染症の拡大による経済停滞からの回復基調が鮮明になるとともに、新興国の経済成長も見込めることから、貨物の輸出入を担う港湾・ターミナルの運営は堅調に推移するとみている。

世界の港湾・ターミナル運営市場は2020年実績が3億3500万米ドル（370億円）。貨物コンテナ需要の高まりが市場を牽引し、世界のコンテナ市場は、2020年から翌年にかけて4.8％上昇するとの試算もある。

レポート・オーシャンは、港湾・ターミナル運営市場の成長に特に貢献する地域として、中国やシンガポールを中心とするアジア太平洋エリアを挙げる。港湾業務の自動化、港湾インフラ投資の増加、規模の経済を実現するためのM&A活動の増加などが市場成長に影響を与えるとした。欧州や中東、アフリカエリアは、2016年の英国の欧州連合離脱やアフリカ諸国の経済成長の鈍化、個人消費の低迷などの要因により、市場成長率は低いと予測した。