ピックアップテーマ
 
テーマ一覧
 
スペシャルコンテンツ一覧

JR貨物が2社の信用格付取得、方向性は「安定的」

2021年12月6日 (月)

(イメージ)

認証・表彰日本貨物鉄道(JR貨物)は3日、格付投資情報センター(R&I)と日本格付研究所(JCR)より信用格付を取得したと発表した。

R&IとJCRはそれぞれ「AA-」「AA」と格付け、ともに方向性を「安定的」とした。

R&Iは、深刻化するトラックドライバー不足や環境意識の高まりが貨物鉄道輸送の追い風になっているとしたうえで、「物流政策上の重要性は高く、政府も経営を後押ししている。現状の経営を支える各種の枠組みは維持される公算が大きく、格付には政府の信用力も織り込んでいる」と格付設定の理由を説明する。

JCRは「不動産事業で安定した利益を計上しているものの、鉄道ロジスティクス事業では基軸の貨物鉄道輸送が恒常的に赤字であり、グループ全体の営業利益は変動が大きく安定性に欠ける。長期的な経営ビジョンに掲げるブロックトレインの増設や駅ナカ物流施設『レールゲート』の全国展開、不動産の新規取得などを通じて、収益基盤を強化することが課題」としている。

JR貨物は、事業内容や財務状況について第三者機関から客観的な評価を得ることで、経営の透明性や対外的な信用力の向上、さらに今後の資金調達手段の多様化や財務の安定性向上を図る狙いがある。