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日立物流西日本、火災一週後にベンゼン基準値超え

2022年1月21日 (金)

▲大阪・舞洲の倉庫火災の様子

環境・CSR日立物流は21日、大阪市此花区の日立物流西日本舞洲営業所で昨年11月29日に発生した火災について、周辺地域の環境調査結果を発表した。大気調査の結果、昨年12月5日時点で日立物流西日本舞洲営業所の東側でベンゼンが環境基準値を超えていたことがわかった。

環境調査は、同社は環境省が設置している常時監視システム「そらまめくん」(環境省大気汚染物質広域監視システム)のデータを解析したほか、鎮火直後の12月4日に採取した空気を用いた大気調査を実施した。

常時監視システムのデータ解析では、火災発生前日の2021年11月28日から鎮火の1週間後の12月11日までを対象期間として、舞洲営業所に最も近い、東西南北に位置する4地点の測定局である此花区役所、浜甲子園、南港中央公園、出来島小学校の4か所で二酸化窒素と浮遊粒子状物質(SPM)を調べた結果、いずれも環境基準値内であることが確認できたとしている。

▲大気採取場所(出所:日立物流)

大気調査については「火災の延焼中は調査を行うことができなかった」として、鎮火した翌日の21年12月5日、公道に面していない日立物流西日本舞洲営業所東側と北側で環境省の定める優先取組物質であるベンゼン、トルエン、ヒ素を含む全23項目の有害大気汚染物質を調査。この結果、東側でベンゼンが環境基準値を超えた。

ベンゼンについては、年が明けた22年1月6日に追加調査を行い、環境基準値内であることを確認。ほかの項目はすべて環境基準値、指針値を下回り、周辺地域の結果と比べて同水準だったことを確かめた。