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AMRなどモバイルロボ世界市場、27年に2兆円超に

2022年2月7日 (月)

サービス・商品グローバルインフォメーション(川崎市麻生区)は4日、AGV(無人搬送車)とAMR(自律型移動ロボット)のモバイルロボット世界市場について、2021年の30億米ドル(3460億円)から27年には180米ドル(2兆760億円)を超える規模に拡大するとの予測を明らかにした。

(出所:グローバルインフォメーション)

EC(電子商取引)サービスの普及による消費スタイルの多様化や新型コロナウイルス感染拡大を契機とする宅配ニーズの高まりで、物流現場における取扱量が急増。作業従事者の不足を補うために、AGVやAMRといったモバイルロボットの導入が進んでいる。今後は新興国のさらなる経済成長も受けて、そのスピードがいっそう加速しそうだ。

こうしたモバイルロボット市場は、物流や製造業における倉庫施設のスペースの最適化を可能にし、フルフィルメントセンターや配送センターの新設コストを減らすことができる。新設の物流施設は、ロボットやその他の自動化を念頭に置いた仕様としているところも多く、このようなロボットシステムは柔軟性が高く必要に応じて機能を追加したり削除したりすることができるのが特徴だ。

AMRの世界市場は22年から27年までの間に年43%のペースで成長し、年24%のAGVと比べてもより魅力的なマーケットを創出するとみられる。米国やドイツ、英国、中国、日本が27年までに20万台以上のAGVやAMRの年間需要を達成し、市場をリードすると予測。特に中国は、人件費の優位性と国内における大量消費により中国製AMRの経済性が最大で40%向上するとみられており、需要と供給の両面で自律移動ロボットのハブになると考えられている。

また、ピースピッキングと仕分けの移動ロボットは、特にマイクロフルフィルメント分野において27年までに45%の成長を遂げ、新たな重要なカテゴリーとして浮上する可能性があると指摘。新興のアプリケーションとしては、絶対的な市場規模は小さいものの、配達や小売、清掃などの新たな業界での導入が進むとみる。