フード冷凍弁当宅配のナッシュ(大阪市北区)は11日、就職情報サービスのマイナビ(東京都千代田区)、水産大手のマルハニチロと、それぞれ資本業務提携を結んだと発表した。併せて新工場(兵庫県尼崎市)の建設計画を発表、事業の拡大方針を明らかにした。
ナッシュは2018年からインターネットで注文を受けた冷凍弁当の製造・宅配を行っている。独自レシピに基づき糖質30グラム以下、塩分2.5グラム以下にした弁当で、電子レンジで解凍するだけで手軽にヘルシーな食事が取れるのが売り物だ。
同社によると、弁当は関西で製造し、全国に配送している。需要拡大で現工場の生産能力では足りず、2社から計7億6000万円の出資を受けて新工場の建設資金を調達。業務面の連携も強化する。
マイナビからは、19年以来5回目の出資受け入れとなる。出資比率は非公表。業務面では、マイナビの求人サービスを利用している企業に、従業員の福利厚生として冷凍弁当を売り込む。ナッシュとマイナビのコラボサイトも作り、幅広い顧客に冷凍弁当サービスを提供していく。
マルハニチロからは今回初めて出資を受け入れる。マルハニチロが持つ調達網や冷凍物流に関するノウハウを導入し、弁当の品質向上とコストの低減を図る。
新工場は、今夏の稼働に向けて建設中。鉄骨造2階建て、延床面積6600平方メートル。生産能力は現工場の4倍で、月間650万食となる。最新鋭の設備を導入し、製造原価の低減や製造品質の均一化も図る。