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北海道開発局とヤマト、「道の駅」での中継輸送実証

2022年4月13日 (水)

ロジスティクス北海道開発局旭川開発建設部とヤマト運輸(東京都中央区)は13日、2021年11月に実施した「道の駅」を拠点とした中継輸送実証実験の結果を発表した。

北海道の北部地域を対象に、物流事業者が連携して幹線道路沿いの「道の駅」の特性を生かした中継輸送の実現を目指す実証実験により、その効果の検証と生産空間における物流サービスの維持への貢献について確認した。

中継輸送と集荷のタイミングを合わせることにより、トラックドライバーひとりあたりの運転時間や拘束時間の減少、長時間運転の回避など就労環境の改善効果があった。厚生労働省によるトラックドライバーの労働時間などの改善基準も満たすなど、24年にスタートする時間外労働時間の上限規制に適した就労を実現した。


▲トレーラーヘッド交換の状況(出所:ヤマト運輸)

輸送費用の観点では、トラックドライバーの運転・拘束時間の短縮により、人件費やトラック燃料費、高速道路料金などを合わせた輸送費用を45%低減できた。さらに、トラックの二酸化炭素排出量を50%軽減するなど、政府が提唱するカーボンニュートラル実現への取り組みに貢献できる効果を確認した。

中継輸送は、トラックドライバーの流送環境の改善や輸送効率の向上を推進する取り組みとして注目されている。実証実験による実効性を確認する取り組みが、全国の高速道路会社や物流事業者などの手で進められている。今回の実証実験では、道の駅の有効活用の観点からも、有意義な成果につながったと言える。

▲従来の輸送と中継輸送の比較(クリックで拡大、出所:ヤマト運輸)