メディカル医療ITベンチャーのメディカルノート(東京都港区)は14日、フィンランド系デリバリーサービスのWolt Japan(ウォルト・ジャパン、同渋谷区)と、院内処方薬を即時配送するサービスの実証実験を東京都新宿区内で開始したと発表した。オンライン診療の患者の利便性を向上させるのが目的で、両社それぞれのプラットフォームを活用し、複数の診療所と組んでサービスの有効性を確かめる。
メディカルノートによると、新型コロナウイルスの感染拡大でオンライン診療が普及してきているが、「調剤薬局に出向くことなく処方薬を受け取りたい」と考える患者も多い。そうしたニーズに処方薬即配で応えることにした。
ただ、診療と決済の後30分程度で即配するため、医療機関は院内処方ができる診療所に限定する。
具体的には、まずオンライン診療のクリニックが、メディカルノートのプラットフォームを通じて処方薬の配達を依頼。次にウォルトのシステムによって登録配達員が半径3キロ圏内の患者に30分程度で配送する。患者は配達状況をショートメールやウォルトのサイトで確認できる。配送料金1000円は患者負担となる。
実証実験ではあるが、両社はそのまま正式な事業に移行する構え。また、メディカルノートは配送エリアの拡大を検討していく考えだ。