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日本郵船、中国国有企業向けLNG船の用船契約

2022年5月6日 (金)

ロジスティクス日本郵船は2日、中国国有石油会社のCNOOCグループ向けLNG(液化天然ガス)船6隻の長期定期用船契約を結んだと発表した。郵船と同グループとの長期定期用船契約は初めて。運賃安定型事業を積み上げるほか、環境負荷の小さいLNGの供給事業でESG経営を前進させる狙いがあるようだ。

▲調印式に臨む日本郵船・長澤仁志社長(右から2人目)ら(出所:日本郵船)

用船契約は郵船子会社とCNOOCのグループ会社との間で4月28日に結んだ。2026年から27年にかけて順次完工し、主に中国向けのLNG輸送に使う。

用船契約に合わせて、この6隻の建造を中国の滬東(ことう)中華造船と結んだ。さらに6隻の共同保有・管理について、これも中国の海運会社CMES(チャイナ・マーチャンツ・エナジー・シッピング)の子会社と基本合意書を締結した。こうした協業によって安定的で安全なLNG船輸送が行えるとしている。

この6隻には、燃料油だけでなく航行中にカーゴタンク内で気化したLNGの余剰ガスを運航に利用する次世代機関がある。また、最新型の余剰ガス再液化装置も搭載する。カーゴタンクは容量17万4000立方メートルのメンブレン型で、防熱性能に優れ、効率的な運航ができるという。

■船の概要
積載容量:17万4000立方メートル
全長:299.00メートル
型幅:46.40メートル
造船所:滬東中華造船(集団)
完工予定:26年から27年にかけて順次