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東京建物T-LOGI綾瀬完成、環境指標最上位取得

2022年7月26日 (火)

拠点・施設東京建物は25日、神奈川県綾瀬市に大規模物流施設「T-LOGI(ティーロジ)綾瀬」が完成したと発表した。環境負荷に関する指標CASBEE(キャスビー)の 最上位「Sランク」を、同社のティーロジシリーズで初めて取得した。

▲T-LOGI綾瀬(出所:東京建物)

発表によると、新施設は7月15日に完成した。同社のブランドである「ティーロジ」シリーズでは6施設目となった。

屋上に設置した太陽光発電設備による再生可能エネルギーの供給や、屋内照明のLED化による省エネ化を推進。施設内で消費しきれない余剰電力は、一般送配電事業者の送配電網を使って、東京建物が所有する施設に「自己託送」の仕組みを用いて送電する。

再生可能エネルギーを余すことなく活用するなどの環境配慮が評価され、キャスビーの「Sランク」と「BELS(ベルス)」の「ZEB」認証を取得した。どちらも国内最高評価だ。

キャスビーは建築環境総合性能評価システムのことで、建築物の環境品質と建築物の環境負荷の両面から建物の性能を評価する手法。ベルスは建築物省エネルギー性能表示制度のことで、新築・既存の建築物で省エネ性能を第三者評価機関が評価し認定する制度だ。

ベルスのZEBとは「Net Zero Energy Building(ネット・ゼロ・エネルギー・ビル)」の略称で、快適な室内環境を実現しながら、建物で消費する年間の一次エネルギーの収支をゼロにすることを目指した建築物のこと。ZEBは省エネ・創エネの割合に応じて「ZEB」「Nearly ZEB」など4つにランク分けされており、今回この物件が取得したシンプルな「ZEB」は省エネと創エネでエネルギーを100%以上削減したことを示す最上位の指標だ。

▲垂直搬送機・荷物用エレベーター

施設は延床面積2万5000平方メートルの4層ボックス型。2階から4階の各フロアに垂直搬送機4基、荷物用エレベーター2基を設置し、庫内の縦搬送能力を強化している。トラックバース前の車路をゆとりのある幅とし、前面道路に接続する切り下げを敷地の2か所に設置することで、トラック導線に配慮した施設設計とした。従業員用のラウンジや、トラック待機場(10台分)なども整備されている。

立地面では、2021年3月に開通した東名高速道路の綾瀬スマートインターチェンジ(IC)から2.6キロに位置し、都心向けの輸配送のみならず、海老名ジャンクション(JCT) を経由して首都圏中央連絡自動車道(圏央道)を利用することで広域の輸配送にも適している。東名や新東名高速道路経由で西日本への輸配送にも有利だ。

また、豊富な労働人口を有する綾瀬市の中心市街地に近い。物件前の「綾瀬工業団地入口」バス停から15分で相模鉄道線のさがみ野駅と行き来できる。このように雇用確保に優れているほか、綾瀬工業団地内に位置するため24時間稼働も可能だ。

施設概要
所在地:神奈川県綾瀬市深谷上 8-24-4
敷地面積:1万1662平方メートル
延床面積:2万5068平方メートル
構造:鉄骨造、地上4階、4層ボックス形状
アクセス:東名高速道路・綾瀬スマートIC2.6キロ、相模鉄道線さがみ野駅までバスで15分
倉庫仕様:プラットフォーム1階=高床式1.0メートル、梁下有効天井高5.5メートル、床荷重1.5トン/平方メートル、ドッグレベラー 1階3基

▲(左から)広域図、狭域図