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日立物流1Qは海外好調で増収増益、円安も寄与

2022年7月28日 (木)

ロジスティクス日立物流が28日発表した2022年4−6月期連結決算(2023年3月期第1四半期決算)は、売上収益が前年同期比12.0%増の1994億5200万円、調整後営業利益が8.3%増の110億8400万円、EBITが25.4%増の120億900万円、親会社株主に帰属する四半期利益が45.7%増の70億3000万円と、増収増益決算となった。新型コロナウイルス禍の影響が薄れ経済活動が活発化してきている北米、欧米での事業が好調で、歴史的な円安も海外での業績を押し上げた。

第1四半期時点の増収は2年連続、EBIT以降の各利益は2年ぶりの増益となった。

同社によると、4月にスタートした新たな中期経営計画に基づき、海外事業の強化・拡大を進めているところに、北米・欧州での経済活動回復が重なり、3PL、フォワーディングともに受託領域が拡大した。顧客ごとの輸送量も増加傾向にあり、増収につながった。1ドル=130円台に突入した円安も売上高を80億円膨らませた。

一方、中国・上海地区のロックダウン(都市封鎖)によって日本国内への部品類の輸入が滞るなどして約3億2000万円の減益要因となった。21年11月の日立物流西日本(大阪市此花区)の倉庫火災の影響も続き、代替物流施設からの荷物の輸送費や関係者への補償関係費などで4億1000万円の追加経費が発生した。

同社を巡っては今秋、米大手ファンドKKRによる日立製作所保有株の買収とTOB(株式公開買い付け)が予定され、上場廃止となる見通し。それを理由に2023年3月期通期の業績予想を非開示とした。