サービス・商品東レは18日、100%子会社の東レインターナショナルが重工業・自動車・土木建築などの製造・物流・工事現場で、資材や貨物の吊り上げに使用される繊維吊り具「シライスリング」として、リサイクルポリエステル糸を使用した環境配慮型繊維スリングを開発したと発表した。
9月から販売を開始し、販売数量は2023年度10万本、25年度に25万本を目指す。繊維スリングは、ワイヤーロープやチェーンスリングに比べて軽量で柔軟性に優れ、吊り荷を傷つけにくい。従来の繊維スリング(ベルトスリング)には、主に高強力ポリエステル糸が使用されている。
流通している高強力ポリエステルのリサイクル糸は、養生ネットなど土木建築資材用途で使用された。その強度、伸度では、繊維スリングに求められる性能を満たすことは困難だったが、繊維スリングに適した強度・伸度を持つ高強力リサイクルポリエステル糸の開発に成功したことで、従来の繊維スリングと同等性能を保持、環境に配慮した製品の開発・生産体制を確立した。
今後は既存の繊維スリング製品を段階的に環境配慮型製品に転換し、作業現場での環境配慮型製品の幅広い用途への導入を図る。貨物を固定するラッシング製品も、環境配慮型製品を拡充していく。