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YEデジタルがWMSの“落とし穴”指摘/国際物流展

2022年9月14日 (水)

▲WESの利用を提案するYEデジタルの担当者

話題東京ビッグサイト(東京都江東区)で開催中の国際物流総合展で14日、IT企業のYE DIGITAL(YEデジタル)は「実はその取り組み、逆効果かも」と題し、WMS(倉庫管理システム)のやみくもな導入に警鐘を鳴らす講演を行った。倉庫の自動化には“落とし穴”もあるという。

▲WMSの落とし穴に警鐘を鳴らす

それによると、WMSに自動化設備を次々と連携し、やみくもに進めてしまうと、生産性向上を妨げる課題に直面する恐れもある。設備ごとに個別のカスタマイズが必要で、導入までに期間を要するほか、WMSが複雑化して動作が「重く」なり、それに対する追加コスト負担も発生する。また、自動化設備のマテハンメーカーごとに制約があり、スムーズな拡張ができない。

こうした“落とし穴”を克服するため、同社は「WES」と呼ぶサステナブル(持続可能)な倉庫自動化システムの導入を提案した。WMSと一緒に使うシステムで、WESがオペレーション機能を提供し、ロケーション別の在庫管理や作業指示の最適化、作業実績の管理・可視化、人や設備などのリソース管理を担う。これによりWMSの役割もシンプルになり、倉庫管理全体がスムーズに進むという。WESは拡張性も備えており、各種機器がプラグインで簡単・迅速に追加でき、モバイル端末や今後登場する新しい技術にも対応可能という。

その上で、同社は自社のWES「MMLogiStation」(MMロジステーション)の利用を提案した。マテハンメーカーの縛りなく最新鋭の機器が使える。導入前に、3Dの可視化技術で導入効果をシミュレーションすることもできる。倉庫内の全てのオペレーションを制御管理するツールとして、倉庫会社などに導入検討を呼び掛けている。

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