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委託配送を「管理できない」小売が84%、米企業調査

2023年1月31日 (火)

調査・データ米FarEye(ファーアイ)はこのほど、世界各地域の物流と小売の担当者300人に対し、今後5年間のラストマイル配送における優先課題に関する調査報告を行った。「小売企業の84%が外部委託先の配送ネットワークを十分に管理できていない」ことが判明したとし、小売企業は外部委託ではなく独自のラストマイル・プラットフォーム(配送網)を持つことを提言している。

(イメージ)

調査報告では、「2020年以降、ラストマイル配送は変容を遂げ、複雑で費用がかかり、非効率的で持続不可能なプロセスを生み出している」と前置きした上で、増大するラストマイル配送のコストを削減するため、「この5年間に小売企業の57%が配送ネットワークを外部に委託したことが判明した」と説明。「しかし、小売企業の84%は、外部委託した配送ネットワークをもっと管理する必要があると主張している」という。

調査結果を受け、ファーアイは「外部委託された配送ネットワークは、低コスト、より迅速な配送、容量の増大をもたらすが、注文の追跡や消費者のブランド体験の管理は犠牲になる」と指摘。「回答者の72%は(外部委託せずに)単一プラットフォームで商品を配送する方が非常に有益だと考えている」と主張している。

ファーアイは結論として、「自社ドライバーを抱えられない小売企業にとって、配送ネットワークの外部委託は最も費用対効果の高い方法だが、管理が行き届かないという代償を強いられる。小売企業は、物流ネットワーク全体を外部委託するのではなく、独自のラストマイル・プラットフォームを持つことを検討すべきだ。複数の配送会社を使ったり、一部の市場で外部委託したり、自社配送したりといった柔軟性が得られる。その結果、消費者との関係を維持しながら、高レベルの管理ができるだろう」と述べている。

調査は、ファーアイがResearchscape International(リサーチスケープ・インターナショナル)と共同で行い、米国、欧州・中東・アフリカ、アジア太平洋の各地域で小売・物流分野のリーダー300人の回答を分析した。

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LOGISTICS TODAY編集部
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