ヤマト、「シーグライダー」開発の米社に出資

サービス・商品ヤマトホールディングス（HD）は29日、グループのベンチャーファンド「クロネコ・イノベーションファンド」(KURONEKO Innovation Fund）を通じて、水面上を飛行する電動グライダーを開発する米リージェントクラフト（Regent Craft）に出資したと発表した。出資額は公表していない。「新たな輸送手段になりうるモビリティの知見を深め、物流ネットワークの高度化に取り組む」と出資の目的を説明している。

発表によると、リージェントは水面から数メートルの高さを飛行する電動の「シーグライダー」を開発するスタートアップ企業だ。沿岸都市間を低コストで高速かつ安全に飛行し、旅客輸送や貨物輸送ができる新たな輸送手段として開発が進められている。水面からの離着水時に機体下部から水中翼を伸ばし、振動が少ない安定した低速飛行が可能だ。バッテリーで駆動するため、飛行中にCO2を排出しない環境に配慮した機体という。

リージェントは2020年11月の設立。22年、開発中の機体の4分の1の大きさのシーグライダーで無人飛行に成功しており、現在は有人化に向けた開発を進めている。

同ファンドは、物流やサプライチェーンに変革を起こしうる革新的な技術・ビジネスモデルを有するスタートアップ企業でヤマトグループとの協業が見込める企業への投資を行っている。ファンド運営はベンチャーキャピタル事業を手がけるグローバル・ブレイン（東京都渋谷区）が行っている。

ヤマトは、同ファンドのポートフォリオにリージェントを組み入れることで、新たな輸送手段になりうるモビリティの知見を深め、物流ネットワークの高度化に取り組む構えだ。

REGENTのシーグライダーイメージ図（出所：ヤマトホールディングス）

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LOGISTICS TODAY編集部
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