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キッコーマン、東南アジアで拠点展開を加速

2010年10月15日 (金)

荷主キッコーマンは15日、関連会社のJFCシンガポール社が同国の食品卸売会社ヤマカワトレーディング社と、香港の食品卸売会社ヤマカワ香港社の発行済株式の100%を取得することについて、両社の親会社であるシンガポールのタイ・スーン社と合意した。

 

タイ・スーン社の株主総会の承認を経て12月に株式を取得し、2011年1月から新体制で事業を開始する。キッコーマンは今回の株式取得により、金融や物流のハブ機能のあるシンガポールに新たな拠点を確保し、東洋食品卸事業のアセアン諸国への本格的な展開を図る。

 

ヤマカワトレーディング社は、シンガポールでのキッコーマンしょうゆの正規販売代理店で、食品、酒類やヘルスケアなどの雑貨を扱う卸売会社。特に菓子類に強い販売力を持っている。また、同社はシンガポールに菓子類小売店のヤマカワスーパー社、マレーシアに食品卸売会社のヤマカワマレーシア社を展開しており、ヤマカワ香港社も香港で、主にスーパーなど小売店に菓子類を販売している。

 

キッコーマンでは「東洋食品卸世界戦略」を「しょうゆ世界戦略」に次ぐ第二の柱に位置づけ、拠点ネットワークの整備と物流体制の強化を図っており、今回のM&Aにより、アセアン諸国への展開を強化する。日本食レストラン向けの販売を拡充するとともに、フリーポートとしてのシンガポールの利点を活かし、周辺のアセアン諸国への輸出や拠点の展開を進める。