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TuSimple、自動運転トラック幹線輸送の現在地公開

2023年9月27日 (水)

話題自動運転トラック技術開発の米TuSimple(トゥーシンプル)日本支社のTuSimple JAPAN(トゥーシンプル・ジャパン、東京都中央区)は27日、現在日本国内にて実施している、自動運転トラックの実証実験に関する最新動向の説明会を開催し、代表取締役ナン・ウー氏、副社長の小坂暢裕氏がプレゼンテーションを行なった。

▲左から小坂副社長とウー代表取締役

米トゥーシンプルは、自動運転輸送のリーディングカンパニーとしてアメリカ、ヨーロッパ、中国、日本で自動運転トラックの研究開発、運用を展開しており、世界で60台近くの自動運転トラックを運行、累計走行距離1600万キロメートルを突破、北米においては32万キロメートル以上の商用自動運転サービスを提供している。17年設立の日本支社でも、物流危機に直面する日本において、自動運転ソリューションの提供による課題解決を目標にしたビジネスモデルの構築を進めている。

日本では、ことし1月から東名高速道路での東京・名古屋間における実証実験を積み重ねており、今後は大阪への幹線輸送での実証実験など、走行距離や走行条件ごとに多様なデータを積み上げ、社会実装に向けた準備と、技術開発を進める。

▲走行前点検の様子

説明会では、実証実験に使用されているトラック、日野プロフィアの実車が用意され、トラックの周囲360度と前方1000メートルを感知するライダー、レーダー、HDカメラや、運転席と助手席間に配置されたデータ・自動運転を統合・制御する部分などを公開。その走行前点検の様子や走行実験に出発する様子も披露した。

自動運転は技術段階ごとに、限定された走行環境でアクセル・ブレーキまたはハンドル操作をシステムが代替するレベル1から、すべての走行環境でアクセル・ブレーキまたはハンドル操作をシステムが代替する完全自動運転レベル5まで、5段階に分類されている。同社では現在、高速道路の幹線物流に限定した条件下での完全自動運転となるレベル4を目標に実証を進めている。現在、ドライバーとオペレーター同乗によるハンズオフでの自動運転レベル2での走行実験を重ねており、技術的にはすでにレベル4までの段階が見えている状況としている。

米トゥーシンプルは、北米ではUPSなどにレベル4での商用自動運転を提供しており、レベル5の完全自動運転を商用提供する段階まで進んでいるというが、日本では技術開発面での課題を解決・確認しながら、社会実装に向けた調整や取り組みを進めている過程。サービス化に向けてはOEM、物流事業者、倉庫事業者、保険会社などとの連携を経て、日本のマーケットに適したビジネスモデルの完成を目指すという。

▲運転席、黒い部分でデータ・自動運転を統合・制御

同社は10月28日から東京ビッグサイトで開催される「JAPAN MOBILITY SHOW 2023」に出展、自動運転トラックや、自動運転トラック技術による幹線物流改革の現状を公開する予定である。

 

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