ANAとロジレス、空輸DX化で翌日配達拡大

EC全日本空輸（ANA）は27日、EC（電子商取引）自動出荷システムを手掛けるロジレス（東京都品川区）と共同で、空輸と物流DX（デジタルトランスフォーメーション）を連携させることで、効率的なEC物流を構築した、と発表した。2024年問題の影響により、ECで翌日配達できなくなった地域にも翌日配送可能になったという。

▲オーダーから貨物航空機に搭載されるまでの流れ（クリックで拡大、出所：全日本空輸）

翌日配送できなくなった主に関東地区発、中国・四国地方の岡山以西への配送を、翌日配送可能とし、さらに、今まで翌日配送が難しかった九州地区全域（島しょ部を除く）も配送可能とした。

従来は、EC事業者の担当者が受注処理した後に、出荷指示が倉庫側に送られていたため、倉庫にデータが届くまでに時間がかかっていた。さらに、出荷のタイミングで配送手段を選別する必要があり、航空便を活用しようとしても、最も早いタイミングで翌日早朝便への搭載となっていた。

今回、ロジレスによる物流DX推進により、顧客からのオーダー、倉庫での発送作業、最終的には、ANAの飛行機の貨物空きスペース活用がシステムで一括管理されたことで、輸送までのプロセスが簡素化され、航空便搭載までのリードタイムが最大で4時間短縮されるという。結果、日中の国内線定期便の出発の間際まで荷物を受け付けることができるようになり、日中の飛行機の貨物空きスペースを活用することが可能になったという。

4月1日から、ANA羽田発岡山行き定期便を活用した輸送で、一部のEC事業者、倉庫事業者を対象にサービスを開始する。今秋をめどに全事業者に対象を拡大する計画だ。さらに、東京から岡山への航空便にとどまらず、全国への翌日配送を目指すという。

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LOGISTICS TODAY編集部
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