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スタートトゥデイ、即日配送拡大し物流重視前面に

2016年12月15日 (木)
ZOZOBASE
空白

EC11月下旬から「即日配送エリア」を中四国8県に拡大したスタートトゥデイ。同社の出荷件数の7%を占めるというこのエリアが即日配送の対象となったことにより、すでに展開している首都圏・関西・中部と合わせて72%が対象エリアとなった。

同社が14日の公式ブログで公開している、物流管理部ディレクター・馬場祐行氏へのインタビュー記事では、「配送日時指定サービスを利用するお客様のうち、約8割が最短での配送を希望されていたことなどから、即日配送サービスのニーズがあるということで始めました」と馬場氏のコメントを紹介する形で、同サービスの提供を始めた動機が語られている。

同社の即日配送サービスは、必ずしも注文当日中に商品が届くことを約束するものではなく、受注日中に出荷・配送するサービス。これについても「注文当日に届くという地域は多くはなく、日時指定の速い版という意味合いが強い」ことから、当日便ではなく即日配送というサービス名を採用した経緯を明かしている。

山口県を除く中四国8県を加え、即日配送の提供エリアは首都圏1都3県、関西2府4県、中部4県の1都2府19県に広がったわけだが、こうした同社の物流部門を支えるのが、千葉県習志野市の物流拠点「ZOZOBASE」で、入荷から検品、採寸、撮影、出荷作業を行い、千葉県から全国への配送を一手に担う。

同社に「中四国の次」を聞いたところ、「今後の具体的な計画は未定」だそうだが、中四国への即日配送サービスの拡大は通過点であり、そう遠くない時期に東北や九州などへの展開が進むものとみられる。

また、ファッションECの草分け的存在として、同社が物流を重視した事業展開を考えているのは間違いなく、「早く受け取りたい」ニーズに対応する即日配送に加え、「いつ・どこで」受け取りたいという顧客の声への対応も、早晩着手するだろう。そうなると、物流拠点も千葉の1拠点でまかないきれるのかという課題も生じてこよう。スタートトゥデイの物流戦略がどう展開していくのか、注目していきたい。

なお、同社の配送料金体系では、商品の合計購入額が消費税を含めて4998円以下となった場合にかかる通常の配送料は399円(税込)だが、これに350円を追加することで即日配送を利用できる。また、有料会員サービス「ZOZOプラチナム」に入会することで、購入額にかかわらず通常配送料と即日配送手数料が不要になる。