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入出荷を並行できるL字バース、CREが草加に新施設

2024年5月21日 (火)

▲「ロジスクエア草加II」完成イメージ

話題今後ますますEC(電子商取引)の普及が見込まれることなどもあり、都市部では幹線道路沿線に物流センターの開発、供給が続いている。しかしながら、2023年実績では新たに供給される賃貸型物流施設の9割は東京外かく環状道路(外環道)の外側の物件で、都心にアクセスの良い物件は希少。

そうしたなか、外環道の内側で10月下旬に完成するのが、賃貸型物流施設の「ロジスクエア草加II」(埼玉県草加市)だ。開発を手掛けるシーアールイー(CRE)は、競合となる物流施設が少ない埼玉県ふじみ野市でも大型マルチテナント型物流施設を建設するなど、首都圏で積極的な開発を行う。

▲優れたアクセス環境により広域物流の戦略拠点に最適(クリックで拡大)

首都圏へのアクセスの良い配送向き拠点

▲用地開発チームの小倉一幸チームリーダー

全国で26棟の物流施設を開発してきたCREは、近年は外環道沿線で精力的に開発を展開。同社が草加市で開発するロジスクエア草加IIもそうした施設の1つだ。用地の調達が年々難しくなっているエリアだけに、希少性が高い。しかし、CRE物流投資グループ用地開発チームの小倉一幸チームリーダーによると、「希少というだけでなく、配送の利便性が良い立地が一番のセールスポイント」だという。

その言葉の通り、外環道・草加インターチェンジ(IC)からも常磐道・八潮南ICからも4キロほどという好立地。一般道で4キロほど南下し、毛長川を越えれば東京の足立区。都心部への配送拠点として活用ができるロケーションとなっている。また、常磐道で千葉、茨城方面へのアクセスが良く、外環道を使えば千葉方面だけでなく、川口ジャンクション(JCT)、美女木JCTを経由して北関東へ抜けられるなど、外に向けての便も良い。

2か所のバース設置で、入出荷の動線が交わらないレイアウトに

▲リーシング第一グループ第2チームの平島浩司チームリーダー

施設は希少な土地をフルに生かすボックス型で、エレベーターと垂直搬送機は各2基設置。床の耐荷重は1平方メートル当たり1.5トンで、2.5トンフォークリフトも各階で使用可能だ。レイアウトで目を引くのは、建物の西側と南側に設けられた2か所のトラックバース。「L字に配置したバースは、片面ずつ入荷用・出荷用に分けて運用することができる」(リーシング第一グループ第2チーム平島浩司チームリーダー)という。それぞれの動線が交わらないので、入出荷の頻度が高いEC(電子商取引)や店舗配送といった運用でも、トラックが混み合わず、作業性向上を期待できそうだ。

▲L字バースが配備された1階の断面図(クリックで拡大)

通勤圏労働人口25万人で雇用も安心

また、草加IIの半径5キロ圏内には労働人口が25万人いるとされ、倉庫作業員の雇用がしやすい環境が整う。労働力の確保に苦労する昨今は、働き手の定着率向上を狙って空調設備を取り付けるなど、就労環境の改善に取り組む企業も少なくない。

草加IIでは、空調設備の増設に対応する配管ルートや室外機置き場、受電設備の追加スペースをあらかじめ用意しており、大きな電力を使用するマテハン機器の導入にも対応する。

バラエティー豊かな区画が用意された「ロジスクエアふじみ野」

一方で、CREが国道16号と外環道の中間に位置するふじみ野市に開発中の大型マルチテナント型物流施設であるロジスクエアふじみ野は、A棟とB棟を合わせると延床面積は20万平方メートルを超える、国道16号の内側では巨大物件だ。立地的にも都市部への配送拠点としては十分なポテンシャルを持っている。

▲「ロジスクエアふじみ野A」

A棟は1階が両面バースでTC需要に対応、2階と3階はワンフロアで使える大型区画を配置。4階には小規模ニーズに対応する4500平方メートルほどの区画も用意した。ことし10月に完成するB棟には、二層使いができるメゾネットタイプを用意するなど、バラエティー豊かなフロアを用意し、多彩なニーズに応える。また、「棚を2段入れると4.5から5メートルとなり、5.5メートルでは高さが足りないというニーズへの対応」から、1階はA棟、B棟ともに保管効率の高い天井高6メートル。冷凍冷蔵倉庫への転用も可能な設計だ。

大型施設では多くのテナント企業が入居することで、人材確保に苦労することもあるが、ロジスクエアふじみ野の周辺には大型物流施設が存在しないため、「競合がおらず、採用にはむしろ有利」だという。地元バス会社との交渉で、5月1日からは定期バスも運行がはじまり、倉庫スタッフの通勤手段も確保している。売店やキッチンカーの誘致も予定されているほか、スタッフが作業スペースからの移動に無駄な時間を使わなくて済むように休憩所を複数設置するなど、働き手を集めやすく、また、集まった働き手が長く勤務できるようにという配慮が随所に行われている。

ロジスクエアふじみ野A棟は内覧も随時対応可能。建設中のロジスクエア草加IIは現地説明会を随時開催している。

「ロジスクエア草加II」概要

所在地:埼玉県草加市松江
敷地面積:7772平方メートル
延床面積:1万6100平方メートル
用途地域:工業地域
アクセス:外環道・三郷西ICから3.4キロ、草加ICから3.9キロ、首都高速三郷線・八潮南ICから3.6キロ
完成:2024年10月(予定)

「ロジスクエア草加II」概要
「ロジスクエアふじみ野A・B」概要

「ロジスクエアふじみ野A」
所在地:埼玉県ふじみ野市福岡新田
敷地面積:10万1128平方メートル
延床面積:11万2340平方メートル
用途地域:工業専用地域
アクセス:関越自動車道・三芳スマートICから6キロ、所沢ICから10キロ、川越ICから11キロ、首都高速埼玉大宮線・与野ICから9キロ、浦和南ICから15キロ、東武東上線・ふじみ野駅から3.5キロ、上福岡駅から3.4キロ
完成:2024年1月31日

「ロジスクエアふじみ野A」概要
「ロジスクエアふじみ野B」
所在地:埼玉県ふじみ野市福岡新田
敷地面積:10万1128平方メートル
延床面積:11万4083平方メートル
完成:2024年10月15日(予定)

「ロジスクエアふじみ野B」概要
問い合わせ先

CREリーシンググループ
leasing-gr@cre-jpn.com
TEL: 03-5572-6604