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運輸業の倒産「増加基調の可能性」、TDB調べ

2013年2月12日 (火)

話題帝国データバンクが12日発表した1月の全国企業倒産集計によると、運輸・通信業の倒産件数が35件、前年同月比29.6%増と大幅に増加したことが分かった。このうち道路貨物運送は26件で、5か月連続の増加となった。

全体の倒産件数は854件で3か月連続の減少。負債総額は2294億7600万円となり、2か月連続で減少した。大型倒産の沈静化が続き、負債50億円以上の倒産は13か月連続で1ケタにとどまった。

帝国データバンクは、運輸業の経営環境について、円安進行が運輸業にマイナス要素となっていると分析。同業他社との競合が激しさを増し、慢性的な赤字体質に陥っている運輸事業者も多く、2012年の倒産は435件発生、前年比4.3%増加となった。

こうした中、トラックの主燃料となる軽油価格が9週間連続値上がりを記録。需要増加の思惑から原油が買われていることに加え、「円安が輸入価格の誘因であるため」とした上で「政策主導で円安がさらに進む公算は大きい。そうなれば、運輸業者の燃料費負担は増える一方であり、今後も運輸業者の倒産は増加基調を辿る可能性が高い」と指摘している。