ブリヂストン、ロシアにタイヤ工場、現地需要に対応

荷主ブリヂストンは12日、ロシアのザヴォルジェ工業団地（ウリヤノフスク州）に乗用車用ラジアルタイヤの新工場を建設すると発表した。

三菱商事との共同出資事業として、ウリヤノフスク州政府、ウリヤノフスク州開発公社と投資契約を締結した。同社がロシア・CIS地域でタイヤ生産拠点を設けるのは初めて。

新工場は、新たに設立する製造会社「ブリヂストンタイヤマニュファクチャリングC.I.S」が運営する。新会社への出資比率は同社90％、三菱商事10％で、三菱商事の出資を含む総投資額は375億円（125億ルーブル）。

2016年上期に生産を開始し、ロシア・CIS市場向けのウィンタータイヤを中心とする戦略商品を供給。18年下期の生産能力は日産1万2000本となる。

ブリヂストンが新工場をロシアに建設するのは、現地の需要拡大に対応するためで、これまでも小売チャネル網の拡充などを進めてきたが、市場に近いところで商品を生産することで、タイムリーに顧客に配達する体制を実現する。

新会社の設立に伴い、ブリヂストンの完全子会社であるロシアのタイヤ販売会社にも、三菱商事が出資することで合意。合弁化後の出資比率はブリヂストン80％、三菱商事20％で、資本金は18億円となる。

■新製造会社の概要
会社名：Bridgestone Tire Manufacturing C.I.S. LLC
所在地：ウリヤノフスク州ザヴォルジェ工業団地（モスクワの東南東900キロメートル）
敷地面積:81ha
生産品目：乗用車用ラジアルタイヤ
設立時期：2013年上期
操業開始：2016年上期
出資比率：ブリヂストン90％、三菱商事10％
従業員数:800人（2018年下期）
生産能力:1万2000本/日（2018年下期）