ロジスティクス東芝は28日、同社の技術研究・開発の最新情報を公開する「東芝技術サロン」をオンライン開催した。第26回目となる今回は、物流をテーマとした「サプライチェーンの進化を支える物流自動化ソリューション」が紹介された。
2024年問題による物流危機の顕在化に伴い、同社グループも、長年にわたって社会インフラを支えてきたフィジカル技術とデータの力を生かしたサイバー技術によって物流の自動化技術を開発し、物流課題の解決に取り組んできた。EC市場の拡大や人手不足などの社会課題に対して、自動化・省⼒化、倉庫作業の効率化・最適化など、倉庫データを起点とした物流DXを提案。構築・移設がしやすく、倉庫内作業の最適化を後押しする「ライトアセット物流ソリューション」開発を強化している。すでに棚搬送ロボット運用を現場実装して倉庫運用の効率化に貢献しており、さらなる現場最適化の推進に向けたシステム開発と提案を展開している。

▲棚搬送ロボ、高層ロボットを組み合せ、ピッキングをロボットにより自動化したいイメージ(出所:東芝)
「人と機械のベストマッチを実現する」を掲げる同社グループは、「人と機械のベストマッチを実現する」を掲げ、倉庫内での導入が増える自動化機器と、人による作業の最適なマッチングを促すソリューションとして倉庫運用管理システム(WES)を東芝インフラシステムズ、東芝デジタルソリューションズで共同開発、販売している。同社のWESは特に、行程別の進ちょく状況などの「見える化」機能、複数工程の「分析・シミュレーション」機能、庫内作業量を機械学習で予測する「需要予測技術」、バースの割り当てなど「最適化」機能などに優れていることが示された。
また、「かしこく、つながり、成長する物流ロボットを目指す」物流ロボット技術では、最新のピッキングロボットを紹介。把持方式の柔軟な対応など自律的な稼働で多様な物品の仕分けを自動化、人と協働できる高い可搬性と可用性を備えた知能化ピッキングロボットシステムの実証が報告され、夜間の稼働など自動化対応工程の拡大の可能性も示された。
さらに、「映像解析AI」技術による物流現場の改善についても紹介。「事故防止・異常検知」「動態・動線分析による生産性向上」「技術継承・行程解析」「パッケージ認識・作業効率化」など、映像情報のAI解析による物流現場の改革の可能性を提起した。
同社による物流に特化したシステム開発は、独自のAI技術、現場ノウハウ、ロボティクス技術を融合したもの。グループの研究、開発など「総合力」での現場最適化提案として、これまで人の作業に頼らざるを得なかった部分においても最新の技術を投入することで、社会課題としての物流課題への貢献を目指す。9月10日から13日まで東京ビッグサイトで開催される「国際物流総合展2024」にも次世代物流倉庫をテーマにソリューションを出展する。
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