ロジスティクス門司税関は19日、昨年1年間の山口県での貿易実績について公表した。自動車輸出の増加に支えられ、輸出額は2兆5656億円(前年比14.0%増)で3年連続増加。初めて2兆5000億円を超え、過去最高額となった。
今年上半期の輸出額も、1兆3807億円(前年同期比14.0%増)で半期として過去最高となっている。
輸入額は、昨年1年間で1兆9128億円(前年比14.6%減)となり、3年ぶりに減少した。今年上半期も7411億円(前年同期比22.7%減)で3期連続で前年同期を下回った。減少の要因は、主に原粗油や石炭の輸入の減少だった。
昨年の輸出品で最も多かったのは、33.0%を占める自動車で、2番目が18.9%を占める一般機械。この2品目で半分以上を占めた。次いで9.2%の有機化合物、6.4%のプラスチック、5.5%の科学光学機器が続いた。
輸入品で最も多かったのは、25.6%を占める原粗油、次いで20.2%を占める石炭。15.2%を占める石油製品、5.8%の液化天然ガス、5.5%の電気機器が続いた。上位4品目の鉱物性燃料が、全輸入額の約7割を占めている。
国別にみると、輸出額が最も多かったのは、一般機械、科学光学機器を主力とする韓国で24.6%、2番目は一般機械、有機化合物を主力とする中国の18.5%だった。次いで自動車、自動車の部分品を主力とする米国が13.7%、台湾4.7%、オーストラリア4.5%と続いた。
輸入では、石炭、液化天然ガスが主力のオーストラリアが18.0%で最も多く、2番目は原粗油、石油製品を主力とするアラブ首長国連邦の15.8%、同じく原粗油、石油製品を主力とするサウジアラビアが13.6%で3番目となった。上位3か国で全輸入額の半分を占めている。次いで中国が10.1%、韓国が8.7%となっている。
輸入額推移は、主要国5か国ともに前年より減少しており、特にオーストラリアやサウジアラビアでは、石炭や原粗油の減少によって大きく額を減らした。
同税関によると、山口県でも20年のコロナ禍の影響で貿易額が大きく落ち込んだが、その後は順調に回復している。特に輸出は今年も好調で、過去最高だった昨年を上回る伸びを見せている。一方、輸入額は、原粗油や石炭の輸入額が減少している影響で、今年も昨年同様、前年を下回るペースで推移している。
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