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旭化成ケミと三菱化学、16年春に水島地区拠点を統合

2013年8月2日 (金)

拠点・施設旭化成ケミカルズと三菱化学は2日、岡山県水島地区の両社のエチレンセンターを一体運営する集約協議で、検討に際して具体的な前提を設定することに合意した、と発表した。

両社は2011年4月1日から西日本エチレン有限責任事業組合を運営し、水島地区の両社のエチレンセンターを一体運営するとともに、需要動向に合わせてエチレンセンターを1基に集約することなどについて検討を進めており、このほど検討に当たっての具体的な前提を設定することで合意したもの。

具体的には、集約時期のメドを2016年春とすること、検討の対象としてエチレン、プロピレン、副産物としてのC4、分解ガソリン(C5、ベンゼン、トルエン、キシレン、C9などの混合物)、粗水素などの副生ガス、ヘビーエンドとすること、三菱設備に集約すること、運用形態としてエチレン製造合弁事業体(折半JV)のもとでエチレン設備を共同運用すること——などを検討の前提とすることに合意した。

石油化学事業は国内需要の縮小、中東・中国の供給能力拡大、シェールガス革命を背景とした米国での供給能力拡大など、今後厳しさが増していくとみられていることから、両社は「現行の体制のままでは事業存続が困難になる」との共通認識で一致。

事業競争力を強化し、収益力を確保するために両社の水島地区のエチレンセンターを1基に集約し、最適生産体制による効率的な事業運営を確立する方向で検討を進めていた。