財務・人事SGホールディングスは27日、2025年3月期の連結業績予想について、営業利益を前回予想より30億円引き下げ、870億円にすると発表した。純利益も40億円引き下げ560億円と下方修正した。これまで前期比で増益の見通しだったが、一転して減益の見込みとなった。
前期の営業利益は892億円、純利益は582億円だった。一方、営業収益は1兆4780億円と、前回予想より80億円多く見込んだ。前期実績比では1610億円の増となる。
同社によると、昨年10月から今年3月までのデリバリー事業の業績が想定を下回る見込みとなったことが減益の主な要因となった。一方で、ロジスティクス事業の業績は想定を上回る見込みで推移している。
デリバリー事業では、消費者マインドの落ち込みが続いていることや、一部大手EC(電子商取引)事業者が自社配送網を拡大していることなどから、競争環境の厳しさが続いている。このため、通期の取扱個数は、予想の13億2000万個には届かず、13億1000個で留まる見込みとなった。また、従業員の給与水準を一定程度維持できるよう、追加的な費用を織り込んだ。このため、デリバリー事業の営業収益を1兆200億円と前回予想より40億円引き下げ、営業利益も740億円から690億円と下方修正した。
一方、ロジスティクス事業では、紅海周辺での情勢の悪化による海上輸送の混乱と、リスク回避による航空輸送へのシフトによる市場価格の上昇に加え、価格交渉が進捗したことから、海上・航空運賃の収入が堅調に推移した。また、地政学リスクの影響や新規顧客の獲得などで海上貨物の取扱量が想定より好調に推移している。
こうしたことから、ロジスティックス事業の営業収益の見通しを3700億円から3820億円に引き上げ、営業利益も50億円から70億円に上方修正した。
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