サービス・商品45以上のアパレル・雑貨・飲食などのブランドを展開するアダストリア(東京都渋谷区)は1日、常総物流センター(茨城県常総市)に、最先端のオートメーション設備を導入したほか、関西の新たな物流拠点として、西宮北物流センター(神戸市北区)を開設し、物流態勢の強化を図ったと発表した。
マルチブランドを展開するアダストリアグループには1500の店舗があり、少子高齢化による将来的な労働力不足への対応や、ブランドリテール事業の成長などにともなう物量の増加という2つの課題がある。こうしたことから同社では、課題を解決し、持続的でコスト優位性のあるバリューチェーンを構築するため、物流センターの自動化、省人化に取り組んでいる。

▲t-Sort(出所:アダストリア)
現在、同社の9ブランド、約800店舗分の出荷を担っている常総物流センターには、プラスオートメーション(東京都江東区)の協力で小型仕分けロボット「t-Sort sd5」を120台導入したほか、オークラ輸送機を通じてコンテナ移載ロボット(CTU)や潜入式搬送ロボット(LMR)などを設置した。
t-Sortが導入されたエリアはシュート数が約800間口あり、防火区画をまたぐ3区画で120台のt-Sort が同一系統で稼働する。出荷仕分け用途でのt-Sort導入としては、国内最大規模の事例となる。

▲CTU(コンテナ移載ロボット)用高層ラック(出所:アダストリア)
従来の出荷仕分けでは、担当者が商品を持ちながら段ボールの前まで歩いて投入していたが、t-Sortの導入によって作業時間が約60%削減され、歩行距離が減って担当者の体力的な負担も軽減された。
こうした新たな設備やロボットの導入によって、常総物流センターでは入荷プロセスで生産性が40%向上し、作業キャパシティも60%向上した。出荷プロセスでは生産性60%向上、キャパシティも40%向上した。
同センターでは、今年末からはアダストリアの主力ブランド「ローリーズファーム」をはじめとする11のブランドの商品在庫を扱う予定となっている。
また、同日、関西の新たな物流拠点として、西宮北物流センターが開設された。同センターは倉庫面積1万8800平方メートルで中国自動車道西宮北インターチェンジからも近い。
同社は新センターの活用で、配送リードタイムの短縮やBCPの強化など、バリューチェーン全体の最適化を図るとしている。
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