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SBS、安全運行強化へ点呼マニュアル標準化

2013年10月22日 (火)
グループ社員による点呼実施映像

グループ社員による点呼実施映像

話題SBSホールディングスは22日、トラック輸送の安全運行に向けて点呼のグループ標準化に取り組み、独自映像とテキストからなる「点呼実施マニュアル」を初めて作成したと発表した。

国土交通省などが展開する「点呼励行の啓発活動」に呼応し、10月から車両を運行する全事業所に配付、点呼を改めて見直し、安全運行の取り組みを強化する。

トラック輸送では、運転者の健康状況や車両の点検ミスなどが重大事故につながりかねないことから、法令で管理者による乗務前後の点呼が義務付けられているが、同社グループではこれまで傘下の16企業が全国160事業所で3000台の車両に対して個別に実施。法定基準は満たすものの、点呼の方法、内容、ポイントなどに相違が見られた。

しかし、輸送する積荷の分野が異なっても点呼業務に必要な過程は共通しているため、SBSグループとして点呼の実施基準を定めることで、「点呼を『安全運行の最後の砦』として機能させることが非常に重要」だとして、昨年12月からグループ各社が協力して点呼の標準化に取り組んだ。

点呼実施マニュアルは、社員自ら演じる点呼業務の映像と重要なポイントなどを解説したテキストで構成。映像は乗務前点呼と乗務後点呼の2編を作成した。それぞれ12分間程度で、まず点呼全体の流れを紹介し、次に点呼項目ごとに解説する構成となっている。

また、同社グループでは「運転者にも点呼の重要性や実施内容の理解を徹底させなければ意味がない」として、点呼実施マニュアルを「運転者に点呼を受ける際の心構えと内容、十分なコミュニケーションを取る重要性を理解する教材」に位置付けている。

同社では「点呼実施マニュアルの完成と時期を同じくして国交省ほか関係3機関が点呼励行の啓発活動を集中的に展開されており、当グループもこれに呼応する形で10月から160か所の事業所にマニュアルを配付し、点呼を安全運行の砦としていく」と強調している。