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開盛運輸(広島)が自己破産申請を準備、TDB調べ

2013年11月26日 (火)

ロジスティクス帝国データバンクによると、広島市中区の運送会社「開盛運輸」は11月25日までに事業を停止し、事後処理を間所了弁護士(広島市中区)に一任、自己破産申請の準備に入った。

同社は1969年5月に設立、70年7月に現商号に変更した一般貨物自動車運送業者で、平ボディのトラックやトレーラーなど40台内外を保有し、材木や原木などの木材や鋼材を主体に一部自動車部品も運搬して順調に業容を拡大、89年3月期の年収入高は6億2300万円を上げていた。好調な本業の業績を背景として、バブル時の89年9月には広島市中区に土地を購入して賃貸ビルを新築、不動産投資にも乗り出していた。

しかし、バブル経済が崩壊して借入金に見合う賃貸収入が得られず、資金の固定化から厳しい資金繰りを強いられるようになった。賃貸ビルは02年6月に売却したものの、借入金負担は依然として重くのしかかっていたことに加え、近年は建設需要の低迷に連動して請負価格の低下や荷扱い量の減少が続き、年収入高は4億円台にダウン、採算性も低調に推移し資金繰りが悪化していた。ことし10月には決済難に陥り信用不安も表面化、ついに支えきれず今回の事態に至った。帝国データバンクでは、「負債は3億円の見込みだが、変動する可能性がある」としている。