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吉田運送(北海道)が自己破産申請へ、TDB調べ

2013年11月28日 (木)

ロジスティクス帝国データバンクによると、吉田運送(北海道函館市西桔梗町519-3、代表迫田幸男氏)は11月26日付けで事業停止し、事後処理を藤原秀樹弁護士(函館市美原)に一任した。今後、函館地裁へ自己破産の申請を行う予定。

同社は、1929年に創業した一般貨物自動車運送業者で、創業当初は荷馬車運送からスタートし、その後、貨物自動車運送業へ移行した。地場大手運送業者や農協関連からの受注により農産物などの輸送を手がけ業容を拡大したが、採算割れの状況となり財務面は債務超過へ転落、銀行借入も膨らんでいた。

こうした中、現代表が就任して以降は取引先の協力を得ながら経営の改善を進めるとともに、地場大手運送業者からの受注により農産物や水産加工物を全道、関東圏へ輸送し、商社や大手運送業者からの受注による雑穀類や家電、生乳、タマゴなどの運送も手がけ、近年のピークとなる07年3月期には年収入高3億8400万円を計上していた。

しかし、過年度から多額の累積損失を抱え財務面は債務超過状態が続いていたうえ、景気低迷下での荷動きの鈍化などから13年3月期には年収入高が2億8000万円まで落ち込み、数年前からの原油価格高騰による収益悪化もあって資金繰りを圧迫していた。

今期に入ってからも燃料価格の高騰が続き業況回復の見通しが立たず、資金調達は限界に達し今回の事態となった。負債は債権者約85人に対し、1億8690万円(うち金融債務は9700万円)。