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吉田運送(北海道)が破産手続き開始、TDB調べ

2013年12月27日 (金)

ロジスティクス帝国データバンク(TDB)によると、11月26日付けで事業停止していた北海道函館市の吉田運送は12月11日に函館地裁へ自己破産を申請し、同25日に破産手続き開始決定を受けた。破産管財人は小林靖広弁護士(函館市大手町)。

同社は、1929年(昭和4年)創業、58年9月に法人改組した貨物自動車運送業者で、創業当初は荷馬車運送からスタートし、その後は貨物自動車運送業へ移行。地場大手運送業者や農協関連からの受注により農産物などの輸送で業容を拡大したものの、採算割れとなり財務面は債務超過へ転落し、銀行借入も膨らんでいた。

現代表が就任して以降、取引先の協力を得ながら経営改善を進めるとともに、地場大手運送業者からの受注で農産物や水産加工物を全道、関東圏へ輸送。また、商社や大手運送業者から雑穀類や家電、生乳、タマゴなどの運送も受注し、近年のピークとなる07年3月期には売上高3億8400万円を計上していた。

しかし、過年度から多額の累積損失を抱え財務面は債務超過状態が続いていた上、景気低迷下での荷動き鈍化などから13年3月期の売上高は2億8000万円まで落ち込み、近年の原油価格高騰による収益悪化もあり、資金繰りはひっ迫。今期に入っても燃料価格高騰により業況回復の見通しが立たず、資金調達も限界に達し今回の措置となった。

破産申請時の負債は債権者91人に対し、1億4881万円(うち金融債務は9700万円)。