ロジスティクス伊藤園は30日、森永製菓と日本通運を通じた群馬~北海道間における重軽混載による共同輸送を2025年7月から開始したと発表した。この取り組みはトラックドライバーの人手不足や物流の環境負荷低減といった社会課題に対応するもの。従来比でトラック使用台数を約24%削減する効果を生む。

▲下段に伊藤園の飲料(重量物)、上段に森永製菓の菓子(軽量物)を混載(出所:伊藤園)
同社は森永製菓、日本通運と連携し、群馬~北海道間で飲料と菓子の重軽混載による共同輸送の検証を実施してきた。重量貨物である伊藤園の飲料は荷台で2段積みができないため、1段積みした際の上部空きスペースに軽量貨物である森永製菓の菓子を積載する。この方法により荷台容積を隙間なく有効活用し、積載率の向上を実現する。日本通運が車両手配や群馬県内の出荷倉庫を調整し、積地を1箇所に集約することでトラックドライバーの長時間労働という課題も解消した。
従来の輸送方法では、伊藤園と森永製菓が個別に群馬~北海道間で製品を輸送していた。新スキームでは森永製菓の製品を伊藤園の倉庫に移動させ、重軽混載により群馬~北海道間で製品を共同輸送し、北海道内のそれぞれの倉庫へ届ける仕組みを構築した。この変更により積載率が向上し、CO2排出量も6%削減できる見込みとなる。

▲重軽混載により積載率が向上、CO2排出量も約6%削減できる見込みとなる(出所:伊藤園)
3社は環境負荷の低減を通じた持続可能な社会の実現に向け、物流効率化と環境配慮の取り組みを推進している。同社は今後も持続可能な物流連携を行うパートナーシップを軸に、顧客に安全・安心な製品を持続的に届けるため、業界や業種を横断した効率的な物流体制を構築し、持続可能なサプライチェーンの構築を目指すとしている。
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