M&A埼玉県を拠点とするスーパー大手のヤオコー(埼玉県川越市)は1日、親会社のブルーゾーンホールディングス(HD、同)を設立して持ち株会社制に移行するとともに、同業の文化堂(東京都品川区)とデライトホールディングス(愛知県豊橋市)をそれぞれ買収すると発表した。同社は、個性あるローカルスーパーを残し発展させていくとしている。
ヤオコーは1890年の創業で、埼玉県を中心に東京、千葉、神奈川など関東の1都6県に195店舗を展開。ディスカウント店のエイヴイ(神奈川県横須賀市)や千葉県地盤のせんどう(千葉県市原市)などを傘下としていた。今後はブルーゾーンHDの傘下に各事業会社が連なる体制となる。
同社の社名は、長寿研究で世界に点在する長寿地域を指す「ブルーゾーン」が由来で、地域住民が人生を楽しみながら健康で長生きできるコミュニティーづくりに貢献したいとの思いを込めた。
買収する文化堂は、東京都に14店舗、神奈川県に5店舗を展開する食品スーパーマーケットで、1953年に創業した菓子店からスーパーマーケットへ業態変更した。25年5月期の売上高は279億円だった。創業者の経営理念や社歴がヤオコーと通ずるところが多く、家族的な雰囲気など社風も非常に良く似ていることから、経営資源を相互活用し、独自の「強み」をさらに磨きながら自律的な成長発展を目指すという経営の方向性で合意した。今月16日に、全株を取得して完全子会社化する。
デライトは、愛知県の東三河から静岡県の浜松エリアを中心に12店舗を展開するローカルスーパーを運営するクックマートの持ち株会社で、25年3月期の売上高は354億円だった。株式の70%を31日付で取得し、連結子会社化する。デライトは22年から投資ファンド、マーキュリアインベストメントの出資を受けていたが、同社はブルーゾーンHDと新たに資本提携を結んだほうが、今後の発展が見込めると判断した。
ブルーゾーンHDは「単なる売上規模拡大・経済合理性追求のための連結子会社化ではなく、日本の食文化や食生活、地域社会に根ざした価値を大切にする企業集団を作り、地域住民が健康に毎日を楽しめるブルーゾーンの実現を目指していきたい」としている。
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