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CLO義務化と関連法の本格施行で、政治が描く“物流革命”の輪郭

自民・山下議員、26年は制度で物流構造変える転換点

2026年1月1日 (木)

話題2024年問題を経て、日本の物流は大きな転換点に立っている。制度改正が相次ぐなか、政治は物流をどう位置づけ、どこへ導こうとしているのか。LOGISTICS TODAYの赤澤裕介編集長が、自由民主党の山下貴司衆議院議員に、2026年を見据えた物流政策の展望と課題感を聞いた。

▲自由民主党所属の山下貴司衆議院議員

赤澤 本日は衆議院議員会館にお邪魔しています。2026年の物流全般の見通しや課題感についてお話を伺いたいと思います。よろしくお願いします。

山下 よろしくお願いします。まずは物流・ロジスティクス業界の皆さま、明けましておめでとうございます。2024年問題では、本当にご心配をおかけしました。ガソリンや軽油の暫定税率の撤廃についても、物流コストを押し上げないために、できることはしっかりやってきたつもりです。結果として撤廃が実現し、それに見合う補助も講じられている。現場の負担を少しでも軽くするための措置です。物流というのは、私が地元で物流について教えていただいている方々から、常々言われてきた言葉ですが、人間の体で言えば血流です。その血流を絶対に止めてはいけない。政治の立場として、そこは強く意識しています。

赤澤 その血流を守るという意味で、26年は大きな節目になりますね。

山下 そうですね。特に26年は、物流関連法が本格的に施行される年になります。そのなかで重要なのが、荷主側にCLO(物流統括管理者)、つまり物流を統括して見る責任者を会社として置くことが求められる点です。これまでは、物流は現場任せ、あるいは外注任せになりがちでしたが、これからは経営として物流を見る体制を作っていかなければなりません。さらに、トラック運送事業法についても、しっかりと施行に向けた準備が進められています。24年問題は非常に大きなピンチでしたが、これを「何とか乗り切った」で終わらせるのではなく、制度として構造を変えていく。その転換点が26年だと考えています。2020年代後半の5年間で、物流を取り巻く環境を本気で変えていく。私はそれを“物流革命”と呼んでいますが、そのスタートが26年です。

赤澤 非常に心強いお話をありがとうございます。現場でも、ピンチをチャンスに切り替えようという機運は高まりつつあると感じています。

山下 私も地元を回っていて、特に若手の経営者の皆さんが、本当に苦労しながら従業員を支えてこられた。そのなかで、「少し明るい兆しが見えてきた」と言ってくださることがあるんです。それを聞くと、やってきたことは無駄ではなかったなと感じますし、正直、議員冥利に尽きる瞬間でもあります。物流自体が、きちんと流れる社会にしていきたいという思いは強いですね。

赤澤 一方で、さらに先の明るい未来を考えると、物流DX(デジタルトランスフォーメーション)は避けて通れないテーマですよね。

山下 本当にその通りだと思います。物流は、DXがまだ十分に進んでいない分野ですが、それだけに伸び代が大きい。人手不足が深刻ななかで、DXによってそれを補っていくことは喫緊の課題ですし、拘束時間を短くするなど、投資効果が高い分野でもある。政府としても、与党としても、物流DXは必ず後押ししていかなければならないテーマだと考えています。

赤澤 これまで物流業界は、改革の必要性を感じながらも、発言力や手段を見いだしにくい面がありました。今の状況を見て、官民一体で取り組む素地はできてきたと見ていいでしょうか。

山下 もちろんです。繰り返しになりますが、物流が止まれば日本経済が止まる。血液の流れが止まれば人は生きられません。物流を滞りなく流す。そのために制度を整え、DXを進め、拘束時間を短くする。そうした取り組みは、社会全体にとってもプラスになる。物流改革は、ぜひ皆さんと一緒に進めていきたいと思っています。

赤澤 本日は、物流業界に向けたメッセージを直接お寄せいただきたいという思いでお時間を頂戴しております。2026年を、単なる制度施行の年ではなく、実際に形にする年にしたいと考えています。

山下 ぜひ一緒にやりましょう。26年が物流革命の夜明けになる。そう言える年にするために、我々も全力で取り組んでいきます。

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