環境・CSR環境・リサイクル事業のDOWAエコシステム(東京都千代田区)は16日、子会社の相双スマートエコカンパニー(相双SEC、福島県大熊町)が、大阪・関西万博で使用されたものを含む、リユース太陽光発電パネルを活用した発電事業の実証試験を開始したと発表した。同社グループとして初となるリユース分野への事業領域の拡大で、撤去からリユース、リサイクルまでのワンストップサービスの確立を目指す。
今回の実証試験では、同社子会社のジオテクノス(東京都墨田区)が使用済みの太陽光パネルを撤去、収集運搬し、相双SECが使用済み太陽光パネルを受け入れる。相双SECの検査でリユースが可能と判断されたパネルは、同社工場敷地内に設置し、発電試験を実施。発電した電力は自家利用と売電として使用され、将来的にはグループ企業での活用も検討する。

▲相双スマートエコカンパニー工場敷地内に設置された太陽光パネル(出所:DOWAシステム)
再利用が不可能な太陽光パネルは、相双SECでリサイクルを行い、有用な金属を回収する。大阪・関西万博のシャトルバスターミナルで使用されていた太陽光パネルもリユース、リサイクルされる。
今回の試験にあたっては、脱炭素事業などを手がけるUPDATER(アップデーター、東京都世田谷区)から、開発企画や施工管理などの協力を受けた。また、福島県や県内企業とも連携して、複数のルートから太陽光パネルを調達した。
試験を通じて、発電状況などのデータを新品の太陽光パネルと比較し、リユース太陽光パネルの実用性を検証する。さらに製造年代や機種ごとの差異を把握して、より効率的なリユースの実現を目指す。
近年、企業や個人の家庭で普及が進んだ太陽光パネルだが、2030年代から順次耐用年数を迎えるため、パネルに含まれる金属のリサイクルや、有害物質の処理の方法などが課題となっている。同社は「太陽光パネルの環境負荷の低減と資源の有効活用に向け、リユースやリサイクル、適正処分を一体的に推進することで、循環のクオリティを追求し、持続可能な社会の構築に寄与する」としている。
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